新電力コラム

2023.5.18今年は電気代が安くなる!? 再エネ賦課金、初の減額とは?

 電気の使用量に応じて支払う「再エネ賦課金(注1)」が制度開始以来、初の減額となりました。

 

 「再エネ賦課金」とは再生可能エネルギーの普及を後押しする負担金のことです。

2023年度は1キロワット時あたり1.40円になり、前年度の3.45から2.05も下がりました。月400キロワット時を使うご家庭だと、1ヶ月の電気料金が820円下がる計算です2023年5月分より適用)

これまで、右肩上がりで増えていた賦課金、なぜ下がったのでしょうか?

答えは「卸電力市場の高騰」です!

賦課金は「再エネ事業者が発電した電気を送配電事業者が買い取る費用」から、「送配電事業者が卸電力市場に売電して得る収入」を差し引いた額をもとに計算されます。

2022年は燃料費の高騰などが原因で年間を通じて卸電力市場が高騰し続けました。異常な高値が長期間続いたため、送配電事業者が卸電力市場に売電して得る収入が大幅に増え、その分賦課金負担額が減少しました。

 

 

1キロワット時あたり2.05円の減額はとても大きく、利用者としては負担が減って助かります。

ただ、油断は禁物です。

2023年に入ってから卸電力市場は元の価格水準に戻ってきています。このまま推移すると2024年度の再エネ賦課金は2022年度の3.45/kWhを上回り、一旦下がった賦課金も大きくリバウンドする可能性があります。そうなった時に慌てないよう、今のうちにできることから節電にチャレンジしてみてください。

 

今すぐできる節電術!電力のプロ、新電力社員が実践する節電方法をご紹介 https://pps-oita.jp/column/4105/ 

今後も再生可能エネルギーの発電設備は増えていきます。その分、賦課金も増えていきますが、新電力おおいたでは将来的に安価で地産地消できる自然エネルギーを増やすための先行投資と前向きに捉えています。

 

(注1) 再エネ賦課金

2012年に始まった「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」で、発電事業者が再生可能エネルギーで発電した電気を送配電事業者が“一定期間”、“一定価格”で買い取ることを国が約束、送配電事業者が買い取る費用の一部を、電気の利用者から「再エネ賦課金」として集めています。